ニニフニ。

寺社を巡ったり描いたり彫ったり。

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杉本寺(すぎもとでら)

杉本寺



杉本寺は734年、行基菩薩によって創建されたという鎌倉最古の寺院で、鎌倉では数少ない天台宗。
苔むした石段や茅葺きの本堂など、非常に鄙びた良い雰囲気を持つお寺でありながら、
定番の観光コースからは外れた場所に位置するためか訪れる人はそれほど多くないように思われる。
が、こちらは坂東三十三観音霊場の第一番札所でもあるために、時々白衣を着たツアー巡拝の方々に遭遇したりすることも。
なんとなく観光でやってきた方からすれば、いきなり大勢がお経を上げはじめるというのは驚きの光景かもしれない。


参道



千社札


仁王門の金剛力士像は寺伝によれば運慶作。真偽はともかく、整った顔立ちで立派。
仁王門脇には弁財天も祀られている。


阿形



吽形


弁天社


そこからさらに石段を上ると本堂なのだが、この本堂内の雰囲気が濃い。
まず内陣手前には二体の十一面観音、地蔵菩薩並びに毘沙門天、その脇には不動明王と観音三十三応現身。
そして最奥に秘仏本尊の十一面観音が三体いらっしゃる。ぎっしりである。

なんだか十一面だらけという印象が強いけれど、そもそも本尊が三体というのも珍しい。

この本尊である十一面観音トリオは、右から恵心僧都、慈覚大師、行基菩薩の作と言われる由緒ある尊像で、内二体は国の重要文化財に指定されている。
御開帳は毎月18日。


苔むして



本堂


で、このトリオ本尊、秘仏とはいうものの手前の格子戸が閉められているだけで、その姿を確認できるほどに見えてはいるのだ。
見えてはいるけれども、堂内の暗さと本尊までの距離、天井の高さなどの関係で顔までは分からない。
このチラ見せ演出、本尊の霊威を感じさせるに十分な効果があるのではないだろうか。
いかにも何かいそうな、そんな気配が立ち込める空間。
そこへ靴を脱いで上がり、諸仏にこれでもかというほど近づけるのだから、そりゃ杉本寺には惹かれるというものである。(秘仏にはそこまで近づけないけど)


扁額


秘仏の内の一体、行基作の十一面観音はかつて下馬観音と呼ばれていたそうな。
これは信仰心を持たぬ者が馬に乗って杉本寺の前を通り掛かると必ず落馬したことによるらしい。
しかしこんな調子では流石に困るということで、建長寺の開山である大覚禅師が袈裟で観音さまの頭を覆ったところ、この現象は止んだのだという。
以後、下馬観音は覆面観音とも呼ばれるようになった。


鐘


落馬させまくるというアグレッシブな観音さまにも驚くけど、袈裟をかぶせてしまう大覚禅師もまたすごい。
覆面と観音ってなかなかくっつく単語ではないよね。

ちなみにこの杉本寺、本堂内陣に上がれる点や、その雰囲気が小町にある宝戒寺に似ているなあと思っていたら、
杉本寺はもともと宝戒寺の末寺で現在の御住職は同じ方なんだそうな。
どちらも好きなお寺である。


えま






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  1. 2010/04/30(金) 22:12:56|
  2. 鎌倉|
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